クリエイター志望者は必ず読むべし!? 漫画『描かないマンガ家』の感想

『描かないマンガ家』 /全7巻/☆2つ
作者:えりちん 出版社:白泉社

『クリエイター志望者は必ず読むべし!!』
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こんにちは「完結漫画批評」管理人のマイクです。

この前、以前の職場(番組制作会社)の同期たちと飲みました。

そのときに、
「昔はお酒を飲むと必ず番組の構成や演出論を語った」と、
いう話が出てきました。

確かに駆け出しの頃は同期と酔いに任せて
意味のわからないない演出論を語り合った記憶があります。

今思うととても恥ずかしいです...

でも、どうしても、お酒が入ると語り合ってしまうんですよねー

どうしてそうなるのか?

おそらく、
自分はクリエイティブな人間なんだと周りに演出したいから
だと思います。

だって、クリエイターってなんかカッコイイじゃないですか...

で、結局大げさな演出論を語るだけで終わってしまう人が
ほとんどです。

一応言っておくと、自分の同期は違います。

彼ら彼女らは結構有名な番組のディレクターをしています。

本当に努力家で仕事に対する姿勢は完璧にプロフェッショナルで、
空虚な演出論を酒の席で話して満足する輩とは違います。

でも...その時も最終的には番組の演出論になりましたが...

と、いうわけで今回は「描かないマンガ家」を紹介します。

あらすじ...
商業漫画家でもなく同人漫画家でもない
第三の漫画家・“描かないマンガ家”――それが、器根田刃である。

マンガ専門学校に通いながらも、恐ろしく絵が下手で、
これまで一切ネームすら描いたことがない、
自称・マンガ家の彼が、マンガを描く日は果たして来るのか!?

<以下感想です...>


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主人公の渡部 勇大、ペンネームは器根田 刃(きねだ やいば)。

漫画の専門学校に通う27歳。漫画家志望のくせに絵が下手。

だけど、自分には漫画の才能があると思い、先にデビューした
年下の同級生や、周りの人間を卑下している。

形だけの生産性のないマンガ論を語るのが得意。

この漫画を読んでいると、テレビ番組制作会社に入った頃の
自分を思い出します。

自分もこの漫画の主人公と同じで、マスコミという
見た目だけ煌びやかな世界に入り、
自分は周りよりも才能があると思い。

年上のADの先輩や上司を小馬鹿にしていた時期が
ありました。

自分は運良く入社半年でディレクターになったので、
特別な才能があると思い込んでいました...

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こんな感じで、
形だけの生産性のない演出論を同期や年上のADにしていました。

本当に恥ずかしいかぎりで、あの頃の自分に会えるなら、
全力でその長くなった鼻を殴りたいです!!

幸い自分は、先輩ディレクターなどが諭してくれたおかげで、
自分は全く実力がない!! ということに気がつきました。

その後、実力をつけるために本当に勉強をしました。
おそらくこれまでの人生で一番勉強をした時期だと思います。

そのおかげで、結果も出て評価も年収も上がりました。

結局、その努力が原因で体調を崩して会社を離れることになりますが...

でも自分は後悔していません、
その時、自分が好きなことに全力になれたのですから...

この漫画の主人公である渡部君は、自分に漫画の才能がないのを
実は気付いています。

だから、それを隠すために全力で生産性のない漫画論を同じような
奴らと語ります。

自分には漫画の才能がある、自分は周りとは違う、
と語り合うことで安心感を得ようとしていました。

そんな彼(彼ら)をよそにコツコツと努力をしている周囲の人は
次々に漫画としてデビューをしていきます。

渡部はそんな周囲を見て、自分の不甲斐なさを自覚します。
そして、ついに漫画を描き出版社に持ち込みますが、
そこで、自分の漫画の才能の無さを改めて自覚します。

しかし、そのことが彼にとってプラスに働き、
一から漫画家になるために修行をして、最終的には
36歳で漫画家としてデビューします。

この漫画で主人公の渡部君に感心したのは、
長い間よく頑張ったところです。

開始時が27歳、最終回で漫画家としてデビューしたのが36歳、
つまり渡部君は9年間も自分の夢と向かいあったのです。

その9年間でおそらく30歳をすぎたあたりから、周囲から、
蔑まされたりしたと思いますが、よく自分を信じて頑張ったと思います。

何より、よく長いあいだ努力したなと思います。

夢を実現できる人は努力する人だと、この漫画を読んで改めて思いました。

これから、クリエイターを目指す人は、
演出論を語るのもいいですが、何より努力が大切だということを
この漫画を読んで肝に銘じてください。

そうしなければどうなるか? それは皆さんの想像にお任せします。

以上、漫画「描かないマンガ家」の感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


『描かないマンガ家』を読みた方はこちら


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