本当にいい終わり方だったのか!? 再生の物語、漫画『自殺島』の感想

『自殺島』☆2つ
作者:森恒二 出版社:白泉社 全17巻

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「再生の物語」


前回は、ある意味胸糞な終わり方をした漫画を紹介したので、
今回は逆に精神的に良い終わり方をした漫画を紹介したいと思います。
と、いうわけで今回は漫画『自殺島』を紹介します。

あらすじ...
主人公セイは自殺未遂を繰り返した末に、
「生きる義務」を放棄した意思を示す書類にサインをする。

病院のベッドの上で意識を失ったセイは、目が覚めた時、
自分がまだ生きており、そして自分と同じ未遂者達が
周囲に何人もいることに気付く。そして、ここが自殺を繰り返す
“常習指定者”が送り込まれる島「自殺島」であることを知る。

その直後、未遂者達は飛び降り自殺をする瞬間と
死に損ねた者のおぞましい姿を目の当たりにし、
一時自殺することを踏みとどまる。

“死ねなければ生きるしかない”彼らのサバイバルが始まる。

<以下感想です...>

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登場人物は全員自殺未遂の果てに、自殺島に送り込まれまた、
ある意味一度、死んだ人たちです。

この漫画はそういった、一度死んだ人間の再生の物語です。

自殺島に送り込まれた当初は、生きることに対する絶望から、
再び自殺を図り死んでいく者がたくさんいました。

その者達の死に様を見て死に対する恐怖心から、
セイたちは自殺を踏みとどまる。

そして、再び死ぬことより生きることを選択したセイたちは
「死ねなければ生きるしかない」と力を合わせ
自殺島と呼ばれる島でサバイバルを始めます。

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登場人物たちは、それまで死ぬ(自殺する)理由を探して
生きていましたが、自殺島でのサバイバルを通して
生きる意味を見つけます。

その過程が丁寧に描かれていて、一種の安心感を
感じながら読めます。

島の外で居場所を失った、彼ら彼女らは
島の中で再び自分の居場所を見つけます。

生きる上で一番大切なのは自分の居場所だと思います。

自分が自分らしく生きることができる居場所さえあれば
人は生きていけます。

この漫画の彼ら彼女らは七難八苦を乗り越えて、
最終的に自分にあった居場所を見つけます。

その終わり方はありきたりですが、逆に? それでいいと思います。

むしろ、この終わり方以外だと、あの漫画のように
読者からクレームがくるのではと思います。

最終回で主人公をはじめ最後まで生き残った人物たちは、
生きることに対しての理由を見つけ、
未来に向けて足を運びます。

人によっては、あっけないとか、やっぱりそうねとか
言われる終わり方ですが、
苦しみ抜いて生きる意味を見つけた登場人物たちにとっては
とてもいい終わり方だったのではないでしょうか?

以上、漫画『自殺島』の感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

『自殺島』を読みたい方はこちら