「2人だけ」の物語。短編傑作漫画「カナリアたちの舟」の感想

「カナリアたちの舟」/全1巻/☆3つ
作者:高松 美咲 出版社:講談社


『孤独の意味』
W5100010207361.jpg

こんにちは。「完結漫画批評」管理人のマイクです。

休日は必ずと言っていいほど、
池袋にある『ジュンク堂書店』に足を運びます。


そこは書店というよりか大型図書館というにふさわしい。そこの地下1階の漫売り場で、1巻の読み切り漫画を探していたところ
気になるタイトルの漫画を見つけました。


と、いうわけで今回は「カナリアたちの舟」を紹介します。

あらすじ...

高校生の宇高ユリは、ある日の帰り道、
空を覆い尽くすほどの巨大な飛行体と遭遇する。


破壊される街、次々に殺されていく人間―
―気を失ったユリが意識を取り戻したのは、
日常とかけ離れた異世界だった。そこで唯一出会った人間は、
北沢千宙という男性。


他に人間はいないのか、あれから友だちや家族はどうなったのか―
―帰りたい場所はまだ残っているのか。

ふたりぼっちのサヴァイヴァルが始まる!

<以下感想です...>

この物語は、ユリと北沢千宙(以下千宙)の二人だけの物語です。


とても切ない漫画です!!

意識を取り戻したユリは千宙と緑がお生う星で、サナギのような
独特な形をした建物で暮らすことになります。


kanaria_2.png
高校生活を満喫するユリ。日常を退屈に思いながらも
それなりに楽しんでいました。


kanaria_1.png
もう一人の主人公、千宙(ちひろ)。
冴えない生活を送る薬剤師のようです。


ユリは家族・友達を恋しく思い孤独に浸る。
しかし、千宙は全くその気は見せず、淡々と異世界にいる
という現実を受け入れる。


ユリの心には孤独が存在するが、
千宙の心には孤独はない


それはなぜか、ネタバレになるが詳しく言及しないが
ユリはさらわれる前は家族・友達という大勢の人間に囲まれ暮らしていた。
しかし、千宙はそうではない(理由はネタバレになるので言えません)。


kanaria_3.png
2人が暮らすことになったサナギのような形の建物。
宇宙船にも見えます。

この漫画を読んで孤独とは人と関わることで生まれるもの
というのがわかります。


よく考えればわかりますが、寂しいとか誰かに会いたいとか思うのは、
その対象がいたりそれまでいたからだと思います。


ユリは孤独感を感じていましたが、千宙どうだったのでしょうか?
おそらく彼も、孤独を感じていたのだと思います。


ユリに出会って、初めて(ネタバレに近い...)彼は人と接します。
その2人だけの状況で生まれて初めて孤独を感じるのです。


お互いの孤独の中で、それを補完するために
どうにか「2人だけの世界」をお互いで作ろうとします。


しかし、千宙は初めて孤独(作中では人間の執念 )を感じ、
戸惑い、そして、彼は終盤ある行動にでます...


kanaria_4.png
最初はお互いのことが理解できずに対立することもあった2人だが、
徐々に距離が縮まり「2人だけの世界」に慣れるが...

もの語りの終盤で2人は残酷な現実に突き当たります。
その中でユリと千宙はそれぞれの孤独と向き合い
決断を下します。
それはこれまでの「2人だけ」の世界を壊す決断でした...


読んだあとは、なんというか...ものすごく切ない気持ちになります。

以上「カナリアたちの舟」の感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


私の記事を読んで少しでも興味が沸いたら、
「eBookJapan」という漫画マニア御用達で業界トップクラスのサイトなら
登録不要しかも無料で立ち読みが
できちゃいます!!

『カナリアたちの舟』の無料立ち読みはこちら

この記事へのコメント

  • カナリア

    この漫画はかなり気に入っているけど、
    あまり感想を書いているブログがない。
    だからこのサイトでもっとしてほしいですね
    2017年05月29日 22:32